カオサンロードから85バーツでドンムアン空港に移動した激安ルート(タイ・バンコク)
|カオサンロードというと、タイ・バンコクにある貧乏トラベラーの聖地です。無数の安宿が並び、その通り沿いには飲食店、雑貨店、カフェ、土産物屋などが並んでどれも安値。
世界中の旅行者に高い知名度を持つスポットなので、いつ行っても国際色豊か。特に欧米人の旅行者が多いように思います。
そんなカオサンロードに滞在した後、日本へ帰国するためにドンムアン空港へ向かう激安ルートを検討した結果、あの悪名高き(?)タイの国鉄に乗るというルートを利用することにしました。
これは、カオサンロードからタクシーでバンコク駅に向かい、そこからタイ国鉄でドンムアン空港にたった85バーツで移動した激安移動レポートです。
カオサンロードはバンコクのどのへんにある?
まずは、カオサンロードの位置から。
バンコク市内の西部にあります。
すぐ近くにワット・ポーやワット・アルンなど有名な寺院(つまり観光地)がたくさんあるので、このあたりに安宿が出来始めたのが始まりです。
今では安宿密集地となり、貧乏トラベラーのパラダイスになりました。
旅行者にとって楽しいもの、役立つものだらけなのでとても快適な滞在でした。
バンコクの交通事情
バンコクの交通事情は、一部に通っている近代的な鉄道と、古いタイ国鉄、後はバスやタクシー、そして有名なトゥクトゥクなどでしょうか。
他にもあると思いますが、私が乗ったのは以上が全てです。
ちなみに、ドンムアン空港から乗ったタクシーではカオサンロードまで400バーツくらいでした。これが高いの安いのか、もちろん分からない段階でした。
ある家族と同行していたので合計4人、まぁこんなもんかなという感じです。
運転手のオッサンも楽しい人でバンコクが初めてというと、色々と教えてくれながらのドライブでした。
帰りは1人での移動だったので、さすがに400バーツも払ってる場合じゃないなということで、思いついたのが鉄道です。
ネット情報によると、時間通りに運行されない、排気ガスが臭い、車両がボロいなどボロカスにされているタイ国鉄ですが、最大のメリットである激安というのは貧乏トラベラー的に十分なスペックなので、鉄道でドンムアン空港を目指すことにしました。
なお、このルートを採用する前には空港バスという選択肢もありました。カオサンロードからも出ているようで、お値段は120バーツ。安いですね!
空港バスといっても、看板にあるようにハイエースです。
時刻表を見ると、結構頻繁に出てるみたいなので使えそうです。
コリャいいと思って帰国当日に乗ろうとしたら、何と「前日にチケットを買ってないと乗れない」とのことでした。
前日に話を聞いとけば良かったです。
あちこちに立ち寄りながら空港に向かうみたいなので、前日にチケットを買った客がいるところだけ立ち寄るシステムなんでしょうね。
このハイエースに乗れないことが分かったので、ちょっと興味のあったタイ国鉄ルートで空港に向かうことが決定したのでした。
カオサンロードから国鉄駅までの移動
とはいえ、カオサンロードには駅がありません。
最寄りの鉄道駅まで歩くのも無理なので、タクシーかトゥクトゥクなど何かに乗っていく必要があります。
ぼったくりで有名なバンコクのタクシーですが、すでに滞在期間中に何度も乗って慣れていたので行き先を告げ、メーターを使うか確認した上で乗車です。
タクシーに乗ること20分程度、タイ国鉄の始発駅・バンコク駅に着きました。なお、国鉄はバンコク駅という名前ですがBTSやMRTといった市内交通の鉄道ではフアランポーンという駅が最寄りです。タクシーの運転手には「フアランポーン・ステーション」と言えば伝わりました。念のために「鉄道に乗って空港に行きたい」と付け加えたからかも知れませんが。
これが、タイ国鉄の始発駅・・・つまり、タイ国鉄では最大の駅であるバンコク駅です。
カオサンロードからこのバンコク駅まで、74バーツでした。
80バーツを渡してお釣りはチップとして渡したので、ここまでの交通費は80バーツ。
次は、ここからドンムアン空港に最寄りのドンムアン駅までの切符を購入します。
写真にも写っていますが、オレンジ色の服を着たお姉さんが行き先を聞いてきます。
ドンムアン・エアポートと答えると、そこに向かう切符売り場の番号を教えてくれました。これが無かったら探すのを苦労したと思うので、めっちゃ親切なサービスです。
ドンムアンまでの鉄道には急行と各停があるみたいですが、時間的に一番早いのが各停でした。
各停・エアコン無しというのが最も安い鉄道だそうで、ここからドンムアン駅までなんと5バーツ!
右端のPRICEという欄に5と入っているのが分かると思います。
11時20分バンコク駅発、12時7分にドンムアン駅着の切符が買えました。
この12時7分というのがとんでもない曲者であることは、まだこの段階では知る由もありませんでした。
いざ、ドンムアン駅へ!
駅の中に入ると、そこはもう「世界の車窓から」の世界!
あのテーマ曲が聞こえてくるような気分でした。
発車時刻までちょっと時間があったので、興味津々で駅の中をウロウロ。
着いたばっかりの列車を、超高圧洗浄!
ケルヒャーもびっくりの噴射力で、そこら中に水しぶきが飛びまくっていてサイコーでした。
そうこうしているうちに、ドンムアン方面に向かう列車が入ってきました。
入ってくるホーム、時刻ともに合っていました。なんか意外w
タイ国鉄は、日本でお払い箱になった車両を運行しています。
かつて日本で活躍していた旧型車両をたくさん見ることができるので、実は鉄ちゃんの間では結構オイシイ風景の連続なんだそうです。
この車両がそうなのかどうかは分かりませんが、車内に入ると何となく懐かしい風景です。
空港に向かう路線なので、外国人と思しき人の姿もチラホラ。
エアコン無しなので窓全開です。いいですねぇ、この雰囲気!
列車は定刻通りに出発、これまたちょっと意外w
車窓からは、貧民街?と思えるような風景が続きます。なかなか見れない光景に興味津々でした。
・・・と、風景を楽しんでいたら駅でもないのに列車が停車。
数分停まっていたかと思ったら、また発車。
そしてまた駅でもないのに停車した後、しばらくしたら発車を繰り返します。列車が渋滞でもしてるのかと思いきや、どうやら信号待ちをしているようです。
だんだん1回の停車時間が長くなってきたと思ったら、おそらく20~30分は停まっていたであろう「大型停車」がありました。
これにはさすがにしびれを切らした乗客が身を乗り出して前を見たりしています。
そうかと思ったら、隣にはのんびり新聞を読んでる乗客もいたりで、いかにもタイらしい光景です。
外国人と思しき乗客の中には、頻繁に時計を見たりして焦っている感じの人もいました。
こんなこともあろうかと、2時間くらい余裕を持って動いて正解でした。
急行列車や貨物列車をやり過ごすと、ようやく列車は発車。こういうのを待ってたということですね。
その後は市街地を出ると停車もなく、順調に進みます。
ドンムアン駅に到着♪
ここでひとつ問題が。駅の名前について全くアナウンスも何もないので、ドンムアン駅に正しく降りられるか?という問題です。
空港からバンコク市内に向かった時に通った気がする道路が線路沿いにあるので、後はそれを頼りに「ここかも!」と思ったら降りるという作戦しかなさそうです。
いくつか駅を過ぎた後で、それっぽい風景が出てきました。他の乗客の中にも降りる準備をしている人がいたので、後はもう推測だけで列車から降りました。
ふと降り口のほうを見ると、「Rump to Airport」の案内が。
どうやらここで合っていたようです♪
この時点で、時刻は12時50分頃。12時7分着予定でしたが、40分以上の遅れでした。
さすがオンボロ国鉄!
ここから歩道橋を渡って、「絶対このドアちゃうやろう!」というショボいドアを開けると、そこが空港でしたw
空港側から駅に向かう時には、絶対気づかないであろうドアです。
タクシーはチップ込みで80バーツ、そして国鉄が5バーツ。合計85バーツで無事にドンムアン空港に着いた旅でした。
おそらくこれ以上安くドンムアン空港に着ける方法はないと思うので、安さと好奇心を優先させたい貧乏トラベラー向きのルートだと思います。