東北最強の猫島、田代島の猫たちに餌を持って表敬訪問したレポート(宮城・田代島)
|田代島といえば東北地方最強の猫島であり、CNNによると世界6大猫スポットの一角に数えられる名所です。他の猫島と同様、漁師町ではネズミが網を食い破るそうで、そのネズミを駆除してくれる猫が「配属」されているそうです。田代島も漁師町で、自然の繁殖に任せていたら人口よりも猫の数が多くなったんだとか。
今や日本国内だけでなく海外からも来客のある、猫好きのパラダイスです。そんな田代島に、猫の餌を持って表敬訪問してきましたので、そのレポートです。
本州の玄関口、石巻はガチの被災地
田代島へは、宮城県の石巻港から船で向かいます。この石巻港周辺は東日本大震災の津波が襲ってきた被災地で、私が訪れた時もガチの被災地でした。高台にある建物は無事なのに平地はすべて更地という、東北地方の沿岸部で見られる光景そのものです。おそらくここにはたくさんの建物があったんでしょうけど、今は地平線です。
東北を旅しているとあちこちにこういう復興のシンボルを見ることができますが、石巻にも力強いモニュメントがありました。
「復興するぞ!」という地面のメッセージがいいですね。
それでは、田代島に向かう船に乗りましょう。田代島へはこの編地島ラインという会社の船に乗ります。
写真を撮るのを忘れましたが、この本州側の船着き場にも猫が何匹かいます。
このマーメイド号に乗って、田代島に向かいます。
田代島へは、大人が往復で2460円。
ここにも書いてありますが、猫スポットに近いのは仁斗田です。田代島の中では南の玄関口です。大泊からでも十分歩けるので、島全体を散策したい方は大泊で降りても大丈夫です。
これが時刻表です。そんなに頻繁に便があるわけではないので、特に田代島を出る最終便には注意してください。
大泊を15:35発の便が最終なので、猫と遊び過ぎて乗り遅れないように!
それでは、マーメイド号に乗って出航です。よく晴れた日だったので、ちょっとしたクルージングを楽しませてもらいました。
田代島に上陸
30~40分くらいで、田代島に着きます。これは仁斗田港です。
田代島も沿岸部なので津波被害が相当あったようで、港には痛々しい爪痕が残っていました。
船から猫が見えないかと探していると・・・
いました♪
軽トラックの前にそれっぽい姿を見つけました。すぐ近くに人がいても警戒している様子がないので、田代島の猫は人慣れしているという噂通りです。
船を降りて田代島に上陸すると、やはり被災地からの復興真っただ中でした。がんばろう!
水先案内人、いや案内猫が登場
港から集落のほうへ歩いていくと、1匹の猫がこちらに寄ってきました。
私たちの姿を見ると自分から歩いていくので、水先案内人ならぬ案内猫でしょうか。
その案内猫についていくと、仲間が続々と!
しゃがみこんでカメラを向けると、どんどん寄ってきます。可愛い♪
ここで早速、持ってきた餌を出してみました。
めっちゃ食べてくれるやん!
もしかして案内猫は餌の匂いを嗅ぎつけて寄ってきたのかも?
田代島最強の猫密集地
集落をさらに進むと、「阿部ツ商店」というオリジナリティ豊かな店名の商店が見えてきます。
ここはおそらく田代島最強の猫スポットです。
店先には、猫タワーらしき棚があります。
その棚をしっかり活用する猫たち。
結構たくさんいますが、実はここの猫たちは港にいた猫たちとは違うグループです。
彼らはグループごとに縄張りを持っているので、その縄張りを越えて入ってくると攻撃されます。
餌の雰囲気を嗅ぎつけて他のグループから食べに来た猫がここにいる猫たちに攻撃されている光景を見ました。
というわけで、彼ら以外のグループにも表敬訪問したいと思います。
別のグループからも大歓迎を受ける
こちらは、先ほどの「阿部ツ商店」グループとは別のグループです。
ほぼ全員が人懐っこくて、餌をねだってきます。可愛い♪
隣で家族が餌を持っているので、私なんかより餌に集中w
別の観光客が餌をチラつかせたので、今度はそちらに注目w
たっぷりと餌にありついて、皆さまご満悦です。
港にいたグループと別れを告げると、1匹だけこちらをジーッと見つめていました。
「え?もうないの?」
「ウマかったぜ、また来いよ」
とか言ってるようで、また来たいと思います。
校門だけが残る学校の廃墟に萌える
ところで田代島には、かつて小学校がありました。今はもう校舎もありませんが、校門だけはしっかりと残っていて廃墟好きには萌える風景です。
総括
田代島には100匹少々の猫がいるそうですが、この時の訪問ではその大半と出会えたと思います。全体的によく似た柄の猫が多かったので、DNA的には親戚だらけだと思われます。
人慣れしていてほとんどの猫が警戒することなく寄ってきます。島民の方の話では、道路の真ん中で餌をやると無警戒に食べてしまうので交通事故の原因になるんだとか。餌をやるときは道の端や草むらなどが安全だと教えてくれました。
コンビニで売ってるようなカリカリの餌でも美味しそうにムシャムシャ食べてくれるので、お土産持参で表敬訪問するとめっちゃ楽しいです。
なお、島の中にある丘を登ると猫神社なるスポットがあるのですが、ここには猫はいませんでした。仁斗田港やその近くの集落が猫多発スポットです。
東北地方以外から行くのであればレンタカーで石巻港まで行って船に乗るということで、決して簡単なアクセスではありませんが、猫好きな方は絶対に行く価値あります。