【2021年8月情報更新】現役の不法占拠問題|伊計島大泊ビーチに行ってみた(沖縄・伊計島)

沖縄本島から橋がつながったことによって、クルマでいける離島となった伊計島。「海中道路」という有名な絶景スポットを通り抜けた先にある、行き止まりの島でもあります。橋でつながったとは言え、それほど便利になったわけでもない伊計島には、今も沖縄の原風景があちこちに残されています。
そんなのどかな伊計島には大泊(おおとまり)ビーチという天然浜があるのですが、そこに現役の不法占拠問題があることをご存じでしょうか。

この大泊ビーチの不法占拠問題を整理すると・・・

  • 謎の業者が大泊ビーチを占拠し、入場料を取っている
  • 大泊ビーチにある公衆トイレも含めて絶賛占拠中
  • すぐ隣にある「大泊ビーチサンシャイン」に入った客からも入場料を取る
  • それを支払わないと海に入れないだの何だのと言いがかりとつけてくる

・・・といった感じでしょうか。
ネット上にもこの問題を取り上げているサイトや記事がいくつかあるので、詳しくはそちらをご覧ください。私としてはのどかな沖縄の離島と世知辛い問題のギャップが気になるので、早速現地に行ってみました。

海中道路の突き当り、沖縄本島からも簡単に行ける伊計島

まずは、大泊ビーチの場所から。こちらです。

海中道路まで行って引き返す観光客が多いので、橋がつながっているものの結構マイナーなスポットです。伊計島に向かう道のりも、こんなにのどかな田舎道です。

それでは、伊計島に上陸して問題の大泊ビーチに向かってみましょう。伊計島に入ると、こういう看板がチョイチョイ見えてきます。

先ほど隣のビーチ業者と揉めているという話を少ししましたが、この看板は怪しい業者のほうが設置したものです。
ちなみに、この看板のすぐ近くには山羊がいたりします。ほんまにのどかな島です。

問題の大泊ビーチは看板からすでに火花バチバチ

大泊ビーチに向かう道の交差点に着きました。ちゃんと案内看板がありますが、こちらの写真をよーくご覧ください。

ちょっと分かりにくいですが、大泊ビーチに向かう案内看板が2つあります(手前と奥)。しかも看板に書かれていることに、どこか穏やかではない雰囲気も感じませんか?
それでは、それぞれの看板を近くで見てみましょう。まずは、怪しげな業者バージョン。手前の看板です。

次に、揉めている隣の業者バージョン。

それぞれの看板で「奥に進め」「手前で入れ」と言っていることから分かるように、大泊ビーチのことをよく分かっていない観光客に自分のところへ入ってくるように誘導しています。
さらに進むと・・・

こんな看板が出てきます。これをどちらの業者が設置したかは、もう分かりますね。奥に進めと言っているので、怪しげな業者のほうです。

奥の業者の「門番」が入場料を要求

ちなみに、この時はどんな状況になってもいいようにクルマは少し離れたところに停めて、歩いて向かいました。「入場料」が「駐車料金」なら歩いて入る分には無料かも?と思ったからです。
それでは、さらに進んでみましょう。

さらに怪しい業者バージョンの看板が「まっすぐ奥へ」と念押ししてきます。
さらに奥に歩いていくと、何やら看板がたくさん見えてきました。さらに進みましょう。

いよいよ、大泊ビーチの「分岐点」に到着です。左に入ると隣の業者、奥に進むと怪しい業者です。

左に入ると「大泊ビーチサンシャイン」、奥に進むと「怪しい大泊ビーチ」です。この時は誰も写っていませんが、奥の業者側には門番が立っていて、近づいて来る者に声を掛けてきます。

門番「こちらから先は有料ビーチです」
私「有料?クルマじゃないのに?」
門番「そうなんですよ、入場料は大人1人500円です」
私「ビーチに入らないのにお金いるの?」
門番「私たちが管理して安全を確保していますので」
私「左のほうに入ったら無料?」
門番「そちらも同じビーチなので有料です」
私「こっちは別の業者が管理してるビーチなのでは?」
門番「いえ、全部うちの会社で管理してるんですよ」

こんな感じで、「この先に進むなら500円」の一点張りでした。かなりコワモテの感じだったので、反社絡みの会社かも?
結局先には進めなかったので、門番が横に立っている状態で写真だけ撮った次第です。「写真どうするんですか?」と聞いてきたので、個人的な趣味と答えときました。もしかすると何かの偵察かと警戒したのかも知れません。
警戒するということは、ちょっと寒いと思ってるのかも知れませんねw

【2021年8月追記】隣の大泊ビーチサンシャインは閉鎖

前回行った時にはまだ存在していた「大泊ビーチサンシャイン」ですが、2021年8月に行った時には閉鎖されていました。コロナ禍による影響か、奥で営業している不法占拠軍団に敗れたのかは分かりませんが、閉鎖されてかなり時間が経っているように見えました。

このように、すでに入れなくなっています。

そして、閉鎖されてかなり時間が経っていることを窺わせます。

片方の「大泊ビーチ」がなくなったことにより、ひとまずトラブル要因はひとつなくなったことになります。平和的な解決ではないと思いますが。

こんなにのどかな伊計島をご案内

大泊ビーチでは軽いヒリヒリ感を味わってきましたが、本来の伊計島はこんなにのどかな島だということもお伝えしたいと思います。離島ではありますが元から沖縄本島に近いので、集落には結構家がたくさんあったりします。

こちらはおそらく、商店だった建物です。さすがに人口が減って高齢化が進んでいる状況では、商売は難しいでしょうね。
その同じ通りには、島内唯一の商店があります。

この周辺は住宅密集地なので、集落を散策してみましょう。

沖縄らしい屋根の家も見えますね。それでは、海にも行ってみましょう。
近くに漁港があるので、そこで持ってきたお弁当を食べるピクニックタイムにしたいと思います。

伊計島の規模を考えると、漁船の数が意外に多いです。

海の水がきれいなので、ロープも深くまで見えています。すぐ近くでは地元の子供たちが釣りをして遊んでいました。

この漁港は湾になっているので、向かいに見えている陸地も伊計島です。その小高い山の向こうには、大泊ビーチがあります。
それでは、ここで弁当を広げて念願の伊計島ピクニックです。

コンビニで買ってきたさんぴん茶とじゅーしーおにぎりが、実に贅沢なランチになりました。

でものどかな風景の中に怖い看板がw

そんな伊計島漁港ののどかな風景には、ちょっと気になる看板が。

この何とも味わい深い建物の手間に立っている、蒼い看板にお気づきでしょうか?
これを近くで見てみると・・・

なんと、ここに停めているクルマはアート作品にされてしまうそうです。
こんな離島で勝手にクルマを停める人がいるのか、その人はいったいどこに行くのかと色々疑問が生じますが。
この看板を作ったのは、伊計島にある「N高等学校」という私立高校の生徒です。このN高というのはN国(NHKから国民を守る党)みたいな名前ですが、全くの無関係です。カドカワがやっている通信制の高校で、ちょっと変わった運営方針で知られています。でもまぁ、作品と言われてもただの怒気をはらんだ看板にしか見えないw
大泊ビーチで一旦ヒリヒリした後で漁港のピクニックで癒され、最後にN高作品に再び恐怖を感じさせられた伊計島なのでした。

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